移植治療について

骨髄提供までの流れ

骨髄バンクからの通知

ドナー候補者に選ばれたことの通知がオレンジの封筒で届きます。

そこには、現在の健康状態や提供意思などについての質問と、骨髄バンクのコーディネーターと調整医師との面談および検査の日程についての調査書類が入っています。急いで移植をしなければならない患者さんもいますので、できるだけ早く返送をしてくださるよう、お願いします。

確認検査

骨髄バンクのコーディネーターと調整医師より、改めて提供の意思と家族の同意について確認されます。また、採取(入院)の時期なども含め、造血幹細胞の採取方法が2種類あること(骨髄採取・末梢血幹細胞採取)も説明されます。入院が無理な時期や期間があれば、コーディネーターへその旨を伝えてください。健康状態に問題がないと判断されると医師の診察後に血液検査(採血)をします。ご家族も同席できますので、分からないことは決してそのままにせず、些細なことでも質問をしましょう。なお、確認検査面談時には、本人確認書類(運転免許証・健康保険証など)の提示が必要ですのでお忘れなくお持ちください。

この時の血液検査の結果は通知され、基準から外れていると再検査やコーディネート終了の案内がされることもあります。

この後、ドナー選定待ちの状態に移行し、同時に進行する他のドナー候補などすべての情報が検討され、最も移植に適したドナーが選定されます。ドナー選定までには2週間~2か月程度かかります。

最終同意

最終同意の面談は、文字通り最終的な同意を確認される場になります。

ドナー候補者と家族の代表者、そして第三者の立会人が同席して行われます。この面談では、ドナー候補者本人の提供意思が自発的なものかどうか確認され、家族が理解と同意をしているかどうか最終確認され、最終同意書(骨髄提供に関する同意書・末梢血幹細胞提供に関する同意書)に直筆での署名と捺印をします。この最終同意をしたあとは撤回ができません。この面談でドナーとなることが決定になりますので、移植を待っている患者さんへもその旨が伝わります。

なお、ドナーになることは、あくまでも本人の自由意思に基づくものです。最終同意書の前は、いつでも辞退することができますが、最終同意書に署名・捺印後は同意を撤回することはできませんので、事前にご家族を交えて十分な話し合いをしてください。

ドナーが最終同意すると患者は移植が決定となり、移植日の約2週間前から前処置(移植の準備)が始まります。前処置というのは、ドナー由来の造血幹細胞を受け入れられる状態にするため、大量の抗がん剤投与や全身への放射線照射を施行して、患者自身の造血機能を破壊することです。

万が一、最終同意確認後にドナーが同意を撤回すると、患者は緊急事態になることがあります。しかしながら、最終同意の後でもドナー候補者へ健康上の問題が生じた場合は、採取を延期または中止することがあります。最終同意後に体調が優れないなどの場合は速やかにコーディネーターへ連絡をしてください。

採取する病院と採取日を決める

採取する病院は、骨髄バンクが認定した病院の中から選びます。ドナーの希望は考慮されますが、医療機関の事情などから希望とは別の病院になることもあります。

採取の時期もドナーの都合が尊重されますが、患者さんの病状や状況、採取病院の都合、ドナーとの三者間で採取・移植の日程を調整して決定されます。また、患者さんの治療の関係で採取の日程が限られる場合もありますので、ご協力をお願いします。

採取日に合わせて、健康診断の日、骨髄採取の場合は自己血採血の日、末梢血幹細胞採取の場合はG-CSF(幹細胞を増やす注射)投与の日などを決めます。しかし、患者さんの病状変化により、決定していた日程で採取・移植が行えなくなることもあります。その場合は日程の再調整が必要になります。また、患者さんの病状によっては移植が中止になることもありますが、その理由などは知ることはできません。

採取日が近づいたら、怪我をしたり体調を崩したりしないよう、できるだけ配慮した生活をお願いします。もし、病気や怪我で薬を飲まなければならなくなったりした場合は速やかにコーディネーターへ知らせてください。

この時期、必要以上に生活を制限することはありませんが、多くのドナー候補者は、いつも心のどこかにドナーになることを抱えて過ごしていると伺います。会うことはできないけれど、提供を待つ患者さんがいることに思いを馳せると、自分の身体の大切さにも改めて気づく方も多いようです。

採取前健康診断

採取をする病院では採取前の健康診断があります。健康診断の内容は、問診、診察、血液検査、尿検査、胸部レントゲン検査、心電図などを行い、骨髄採取の場合は肺機能検査、麻酔科医からの説明もあります。女性は妊娠反応検査を行うこともあります。検査の結果、もし基準を外れる場合は再検査や精密検査をし、その結果によっては、最終同意後でも採取中止となることがあります。

参考:ドナーのためのハンドブック PC用(日本骨髄バンク)

参考:ドナーのためのハンドブック スマホ用(日本骨髄バンク)

 

提供にかかる費用のこと

ドナーが支払う費用はありません。造血幹細胞を採取するための医療費(術前健診費・自己血採血・採取費用・術後健診費)は、患者さんの保険が適用され、患者さんへ請求されます。なお、入院はドナーが個室を希望しなくとも、病院の都合によって個室となる場合がありますが、この場合も個室代は患者さんが負担します。

採取施設で利用した病室のタイプや入院の日数によって金額は違いますが、患者の負担金額はおよそ数万円~30万円程です。