治療中のお金や生活のこと

COVID-19に関する血液がん患者と家族のためのQ&A

新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、血液がん患者さんやご家族、ドナー登録者や献血協力者が特に気を付けたいこと、疑問、質問に対し、キャンサーネットジャパンの理事をはじめSTART TO BEにご協力いただいている先生方、アドバイザリーボードメンバー、その他多くの医療関係者にご協力いただきお答えいただきました。

質問も随時受け付けていますので、お寄せください。

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血液がんで治療中の場合は、移植の種類、移植後何年経過しているか、TBI(全身放射線照射)の有無、免疫抑制剤内服の有無などの情報を入れて頂くと、より状況に応じた回答を得られることがあります。また、ドナー・献血協力者からの質問の場合は患者家族にチェックをして、質問欄にお立場を入力するようにお願い致します。


Q15:骨髄移植後3年経過し血液検査でも免疫力は十分にあることがわかっています。免疫抑制剤は週1回プログラフ0.2mg、2ヶ月に1回レミケード点滴(クローン病治療のため)です。この条件の人がコロナにかかった場合、どのくらいの確率で重症化するのか、もしくは20代の健康な方とほぼ同じ症状がでるのか知りたいです。仕事で毎日外出している主人がいるので、私も健康な方と症状がほぼ変わらないと分かると安心できます。
20代・急性リンパ性白血病

A:造血幹細胞移植を受けられた患者さんは感染症に対するB細胞による抗体の産生やT細胞による細胞性免疫が移植前の治療や移植後に投与されている免疫抑制剤によって低下していることが多いです。そのため新型コロナウイルスに感染した場合に重症化する可能性はあります。
しかしながら移植を受けた患者さんに関しての感染症の頻度、重症度に関する報告は欧米を含めて極めて少ないのが現状です。
良いように考えれば、現実的には移植後の方が新型コロナ感染症に特別多く罹患したり、重症化していないのかもしれませんが、今後の報告を確認していく必要があります。
感染予防としては、手洗いを頻回に行い、不特定多数の多くの人が集まる場所に長時間止まるのは可能な限り避けていただき、身近な方が感染あるいは濃厚接触した場合には、PCR 検査を含めてかかりつけの先生に、慎重に経過観察していただくのがよろしいかと思います。

2020.09.2 up

Q14 :最近衣料メーカーも布製のマスクを販売していますが、不織布の使い捨てマスクと比較して、新型コロナウイルス感染防止の効果は変わらないのでしょうか? 布マスクはカビに注意が必要との情報もあるようですので、着用時間などの目安があれば教えてください。
50代・患者家族

A:マスクを使用する主な目的は、自分の感染症を他の人にうつさないようにすることです。
体調不良時は外出を控えることが最も重要ですが、もし何らかの理由で体調不良時に人前にいる場合には必ずマスクを着用する必要があります。この場合、市販の布製マスクで問題はありません。口と鼻をしっかりと覆えていれば、くしゃみや会話の際に出る飛沫の飛散をしっかりと抑えてくれます。
一方、他者の飛沫から自分を守る効果は限定的とされており、使い捨てでも再利用マスクでも過信しないようにしましょう。流行時は、リスクのある場所へは出向かないことが一番重要です。マスクは使い捨て、市販の布マスク、手作りのいずれでも問題はありません。手作りの際には布は最低2枚以上重ねることが勧められています。
マスクは毎日洗濯しましょう。
マスク着用時に新型コロナウイルス感染症患者へ曝露したリスクがあまり高くなければ通常の洗濯でよいと思います。
もし曝露したリスクが高そう(マスクに新型コロナウイルスが付着している懸念がある)な場合は、洗剤等で通常の洗浄後1分間沸騰したお湯にマスクをつけたり、薄めた次亜塩素酸ナトリウム液(作成方法はこちらのPDF参考)に5分つけた後に、しっかりゆすぐとより安心です。
ただ、このような消毒に耐えうる素材のマスクである必要があります。(伸縮性のある素材は使用中にフィルター効果が低下しやすく、高温の洗濯に耐えられない懸念から世界保健機関は推奨していません。)洗った後はしっかりと乾燥させましょう。
着用時間に目安はなく、無症状の人でもリスクがある場所では着用しましょう。
具体的には屋内や、屋外でも周囲の人と1-2m以上の距離の確保が困難な場合です。逆にそれ以外の場面では外すことが可能です。
なお、感染を防止するためにはマスクを適切に着脱することが重要です。
厚生労働省Youtube参照)

海外でのマスクの洗濯に関する推奨
世界保健機関の推奨(PDF)

米国疾病予防管理センターの推奨

2020.8.4 up

Q13:新しい生活様式、という言葉が聞かれるようになりましたが、通院で病院を訪れる際に、患者側が気をつけることはありか。また、医療者が患者に「こうしてほしい」と思うことはありますか。
20代・小児がん・東京都

A:主治医に、免疫が下がっているかどうかを確認してください。免疫が下がっている場合には通院の交通手段や病院内の待合室の過ごし方も良く考えなければなりません。
すでに治療を終えている患者さんについては、問題はありません。必要以上に心配せず、病気のない人と同程度にウイルスに気をつけてもらえばよいです。
実際には、10歳以下の小児がん患者が新型コロナウイルスに感染しても、重症になることはほとんどありません。10歳~20歳は重症になる人が少しいますが、20歳以上に比べるとずっと少ないようです。

2020.06.09 up

Q12:1歳半と7歳の子ども(小児白血病で治療をうけました)がいます。米国CDC(米国疾病予防管理センター)より2歳以下の子供にはマスクをさせてはいけないと警告があったそうですが、日本でも同じでしょうか?
患者家族・福岡県

A:日本小児科医会からも同様の警告が出されています。理由として、小児では発症率が低いこと、もともと気道が狭いので、口をふさぐことにより、空気の通りがより妨げられ、状況(睡眠中など)によっては危険であること、嘔吐した場合誤嚥しやすくなることなどが挙げられています。

2020.05.27 up

Q11:昨年末より抗がん剤治療を始め、今月末より自家移植のため入院をしますが、その際、新型コロナウイルスのPCR検査は行わないと主治医から言われました。現在の制度では、移植治療前でも症状がなければ検査はできないとの説明でしたが心配です。PCR検査をせずに移植をうけても大丈夫でしょうか。
患者・60代・多発性骨髄腫・東京都

A:自家移植を目前に控えご心配のことと思います。結論からいうとPCR検査は必ずしも必要ないと考えられます。PCR検査にはこれまでの報告から約30%程度の偽陰性(すなわち、検査は陰性だったがCOVID-19に感染している)が起こり得ると言われています。PCR検査を行ったから安心とは言い切れません。
また患者さんがご心配されているのと同様に、医療機関でもCOVID-19に感染した患者さんが入院して治療を受けるにあたっては、他の患者さんへの影響も考慮して細心の注意を払っています。具体的には、入院する前1−2週間の体調や身の回りに発熱や呼吸器症状のある方がいらっしゃらなかったかなどの問診、入院する前(もしくは入院直後)の血液検査や胸部レントゲン、CT検査などによって限りなくCOVID-19感染の可能性が低いことを確認してから治療に進みます。
病状が安定しており、自家移植を何ヶ月か待てる場合には待つという選択肢もあるかもしれません。ただし、どのような状況になったら自家移植が可能になるという基準も現時点で明確なものはないため、担当の先生との相談が必要となります。

2020.05.13 up

Q10:2週間毎に都内の病院で抗がん剤治療を受けています。住まいは北関東です。COVID-19かもしれない場合は保健所と病院に電話をしますが、もし都内の病院へ入院となった場合、どのような方法で移動すればよいでしょうか。自分では都内まで運転できません。
患者・40代・多発性骨髄腫・茨城県

A:遠方の患者さんは市役所か保健所に聞いて最寄りの感染指定病院に連絡し、症状等を述べ指示に従ってください。自家用車で行くのがベストですが、無理ならマスク着用で公共交通機関を利用するのが良いでしょう。

2020.05.02 up

Q9:弟が白血病で末梢血幹細胞移植をしました。来週には退院して自宅へ戻ってきます。母は喜んだり悩んだりしながら家中を掃除して準備をしています。今、学校は休みですが、開始されたら電車で通学します。僕が注意すること、心得ておくことがあれば教えてください。
患者家族・10代・急性白血病・埼玉県

A:無事、移植をして退院できてよかったですね。現在、新型コロナウイルス対策として言われていること(3密をさける、マスク、うがい、手洗い)は、免疫力が低下している移植後の患者さんでも大事なポイントです。また健康な人はウイルスに感染しても症状があまり出ないこともあるので、まわりの家族も注意が必要です。通学が可能な時期になったら、人込みをさける方法を学校や担当医と一緒に相談しましょう。

2020.05.06 up

Q8:病院へ行くのも新型コロナウイルス感染のリスクがあると思います。熱が無い場合、どの程度体調が悪ければ、予約外でもかかりつけの病院に行くほうがいいのでしょうか。放置して悪化するのも心配なので教えてください。
患者・40代・慢性リンパ性白血病・東京都

A:慢性リンパ性白血病といっても、無治療経過観察中、治療後の経過観察中、(イブルチニブなどの)治療中か、状態によって違うと思います。ただ、一般的に新型コロナウイルス感染症の流行がみられてるからといって、ふだんより早めのタイミングで診察を受けた方がよいということはないと思います。逆に、外出をしたり病院に行くことは心配だったり、医療機関に負担をかけてはいけないと遠慮があるかもしれませんが、そのことで受診を控えることは考えない方がよいでしょう。人は普段から頭痛、下痢・・などさまざまな症状が時々あると思いますが、まずはふだんと同様に対処することをお勧めします。新型コロナウイルス感染症の心配という点では、発熱がなくても、咳や息切れなどの呼吸器症状があったり、倦怠感が強い場合にはかかりつけの医療機関に相談してみるのがよいでしょう。

2020.05.04 up

Q7:約3年に骨髄移植をし、現在は免疫抑制剤とステロイドを服用しています。免疫抑制剤を使用している患者のCOVID-19の治療データはありますか?もし感染した場合、第1選択となる治療があれば教えてください。
患者・20代・Ph+ALL・岐阜県

A:免疫抑制剤使用患者さんでのCOVID-19治療データは恐らくまとまったものはないと思います。多数例治療している病院の先生が感覚的にご存知かもしれませんが。基本的には酸素投与、重症化したらステロイドなどの対症療法と思います。罹らないこと、罹ったかなと思った時に担当医に相談することだと思います。

2020.05.04 up

Q6:COVID-19に対するワクチンが開発された場合、多発性骨髄腫の治療で抗がん剤を使用している患者に効果はあるのでしょうか。その場合、副作用が心配です。また、抗がん剤の新薬を試す場合には入院が必要になりますが、COVID-19が収まるまで止めた方が良いでしょうか。
患者・50代・多発性骨髄腫・神奈川県

A:COVID-19に対するワクチンは未だ開発されていませんので、現時点で 多発性骨髄腫の治療で抗がん剤を使用している患者さんに効果があるかはわかりません。ただ、一般論として多発性骨髄腫そのものの影響や薬剤の影響で免疫機能が落ちて、普通の方よりもワクチンの効果が落ちる可能性はあります。しかしながら、病原体を弱毒化して投与する生ワクチンでなければ、多発性骨髄腫の治療で抗がん剤を使用している患者さんでもワクチンが開発されれば投与するべきではないかと思います。抗がん剤の新薬を試す場合の入院に関しては、施設によって対応が異なりますので、主治医の先生とよくご相談ください。

2020.05.02 up

Q5:治験参加中に新型コロナウィルスに感染した場合、治験は中止になりますか。
患者・30代・東京都

A:一時的に中断にはなりますが、必ずしも中止にはならないこともあります。治験によって対応がことなります。

2020.05.01 up

Q4:新型コロナウイルス陽性の方からの献血で感染することはないのでしょうか。献血でチェックしている感染症は一部で、未知の感染の可能性はあると聞いています。治療上、輸血をする機会が多いので心配です。
患者・40代・血液がん・神奈川県

A:献血された血液中にウイルスが入っていれば、その血液を輸血された患者が感染する理論的可能性があります。しかしながら、新型コロナウイルスの輸血による感染は確認されておらず、また、同じコロナウイルス感染症である SARS や MERS 、あるいはインフルエンザなどの呼吸器感染症を起こすウイルスが輸血によって患者に伝播した例は世界で一例も報告されていません。
これらのことから、現在はウイルスの検査は行っておりません。また、献血血液についてウイルスを検査するのに適したシステムは世界でもまだ開発されておりません。
日本赤十字社では、献血前の問診で感染の可能性のある献血者には辞退いただくとともに、献血後に連絡をいただいた血液は、まだ患者に輸血されていなければ回収し、輸血用血液製剤としては使用しないこととしています。

2020.05.01 up

Q3:家族が新型コロナウイルス感染の疑い(濃厚接触者)の時、あるいは陽性で自宅待機の際にどのような対応をすればよいのか、家族にがん患者がいることで、優先的に入院してもらうことが可能なのでしょうか。
患者・60代・多発性骨髄腫・愛知県

A:ご家族がCOVID-19の疑いがある(濃厚接触者)の場合は、確定するまでの間、部屋を別にしてタオルや食器も別扱いする必要があります。家族が陽性の場合は、指定のホテルで滞在することになります。
一般的に骨髄腫の患者さんは、細菌感染やカリニ肺炎等は多いですが、インフルエンザ等の感染症に対する抵抗力は通常の方と大きな隔たりはありません。あまり心配しすぎないで、人込みを避けた時間帯での散歩や、テレビ体操、ぬるめのお湯でゆっくり入浴等をお勧めいたします。少量(日本酒で1合ぐらいまで)のアルコールもOKです。心配しすぎるとNK細胞が減少しますから。

2020.05.01 up

Q2:もし自宅で熱が出たら、すぐに主治医へ連絡したほうが良いのでしょうか。少し様子を見る場合、何日くらい待って連絡をしたらいいか教えてください。
患者・60代・多発性骨髄腫・愛知県

A:37.5度以上の発熱が2日間ある場合は、必ず主治医に連絡してください。最近の新規薬剤は効果がありますが、COVID-19だけでなく肺炎等の感染症の合併が10~30%ほど起こることがあります。数日分の入院セットを入れたバッグを玄関先に置いておく準備をしておくと安心です。朝夕の検温を実施してください。

2020.05.01 up

Q1:維持療法中で化学療法室にて抗体薬を点滴します。長時間、隣のベッドとも近く、マスクをしていない患者さんもいて、とても心配です。
患者・60代・多発性骨髄腫・愛知県

A:点滴は半日ほど時間が掛かかる場合がありますが、目安として 1 メートル以内であれば仕切りとマスクは常識です。院内では必ずマスク着用を求めましょう。
※参考:国立感染症研究所感染症疫学センター

2020.05.01 up


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「COVID-19に関するがん患者と家族のためのQ&A」(以下「本Q&A」といいます。)は、がん患者さんやご家族から寄せられた疑問や質問に対して、キャンサーネットジャパンが理事、アドバイザリーボードメンバー、その他多くの医療関係者の協力のもとに作成した回答を掲載しています。
医師法、弁護士法等の法令による制約がありますので、個人的な治療に関わる質問、および法律的な質問にはお答えすることができません。
本Q&Aに掲載された医療情報は、医療関係者とのコミュニケーションをサポートする目的で作成されたものであり、担当医師からの情報に代わるもので無いこと、また、医療情報の不確実性があることをご了承ください。すなわち、すべての医療情報は一般論であり、すべての個人に適応できるものとは限りません。
回答内容は、回答日までの公表されている情報に基づいており、日々、状況や情報は更新されます。
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